

フォースマンは中高年齢労働者の利点と欠点について、利点としては、
「正確性を要する仕事に向いている点」、
「豊かな経験で低下した能力をカバーできる点」、
「責任感が十分である点」、
「定着性が良い点」、
「短期間の休みが少ない点」、
これに対して欠点とは、
「速い速度の仕事につけられない点」、
「記憶力の減退が生じて、新しいことの、古いことへの関連付けや習熟が困難である点」、
「新しい技術を覚えるのに時間がかかる点」、
「目の調節力と暗順応が低下するので作業面が明るい仕事につける必要がある点」、
「身体的最大出力が低下している点」、
をあげています。
以上のことから、中高年齢者に対しては労働能力に個人差がきわめて著しいので、具体的には一人一人について考える必要がありますが、一般的には、作業強度が弱く、正確性や責任感が要請される仕事、安定した労働力を必要とし、作業テンポが自分の自由になるものが望ましく、過去の経験と結びついたもので、若年者を指導する型の仕事は最も適しているといえるでしょう。
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